地球温暖化が地球・世界に及ぼす影響

 

地球上には様々な環境問題がありますが、その中でも地球全体に影響を及ぼす問題として最も深刻だとされているのが、地球温暖化です。
地球温暖化は温室効果ガスである二酸化炭素の量が増える事に因って生じるもので、この二酸化炭素の放出を抑えなければ、温暖化が進行し、深刻な影響が生じると懸念されているのです。
本記事では、地球温暖化が地球・世界に及ぼす影響について復習したいと思います。

まず温暖化によって地球上の氷が解け、それによって海水面が上昇し、低い土地が水没する事が懸念されている事は多くの人が知っている通りです。
地球上の氷が解ける例として北極の氷が良く言われます。しかし北極の氷は海面に少し頭を出し、大部分が海の中にありますが、全体としては海に浮いており、この氷が解けた場合には、アルキメデスの原理によって海水面は上昇する事はありません。
しかし、陸地上にある氷河や氷床の氷が解けた場合には、その分だけ間違いなく海面上昇は起こります。
さらに、陸上の氷が解ける事と合わせて、温暖化によって海水が膨張し、これが海面上昇を招く要因になります。
この2つの要因による海面上昇が地球・世界に大きな影響を生じ、1900年から2000年の100年間で海面はすでに18cm上昇したと言う統計値があります。
このペースで温暖化が進めば、21世紀末には海面上昇は26~82cmに達すると予測されています。
ここまで海水面が上昇すれば、低い土地は海面下に沈む事は容易に理解できるでしょう。これは日本にも当然影響を与える事となり、臨海地域の埋め立て地やゼロメーター地域と言われるエリアは、防潮堤を1m以上嵩上げしなければ、沈んでしまう事になります。
また、これは海岸線のみにとどまらず、満潮時に海水が河川を逆流する量が増え、河川の堤防の嵩上げも必要となるのです。

温暖化の進行によるもう1つの懸念が温暖地域の亜熱帯化です。日本はまさにこの懸念のある地域です。
温暖地域は過ごしやすく、世界の中でも多くの人が暮らすエリアです。この温暖地域が亜熱帯化する危険があるのです。
亜熱帯化する事はすべてが悪い事ばかりではありませんが、今まで熱帯地域のみに生息していた生物が、日本を始め温帯地域に拡大し、生物生態系が大きく変化する恐れがあるのです。
これによって、熱帯地域の風土病とされていた様々な感染症等が日本でも感染者が出たり、拡大する危険性が生じます。
また熱帯に生息していた有毒な生物が日本にも侵入し、拡大する懸念もあるのです。

以上の様に、地球温暖化は海面上昇と熱帯や亜熱帯地域の拡大により、地球全体が大きく影響を受ける懸念がある為、最も深刻で世界が協調して取り組むべき環境問題とされているのです。
学者の中には少数ではありますが、地球温暖化は二酸化炭素の排出量の増加が要因ではなく、地球のもっと長いスパンでの温度変化の一過程に過ぎないと言う説を唱える人もいます。
百歩譲ってこうした学説が正しい可能性があったとしても、その学説はやはり誤りであったと判明する時には、地球は取り返しのつかない状態に陥っているはずです。従って、学説の正しさを論じる事とは別に、原因の可能性が強い温暖化ガスである二酸化炭素の排出は抑える事が重要と言えるのです。

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